雨の歌
暖かな雨には、歌があります。
雨は、水たまりの中を、小さな水滴をとおして、その波紋を広げていきます。
「ピチ」「ピチ」という、雨がはねる音は、雨が水たまりに歌わせた、可憐なリズムを創っていきます。
やさしい雨と、リズムがマッチした、自分だけの世界を、傘の覆いが作ってくれているのですね。
ふと、傘を上げて、西の空を眺めると、雲の隙間から、かすかに日の光が漏れています。
明日は、明るい太陽との対面が、楽しみです。
つまり、どんな状況においても、楽しむことのできる感性は、心の目で、明日の喜びを、透視できるからかもしれません。